子どもの運動会動画が見られないというご相談が

先日、札幌市内にお住まいのお母様から、お電話でご相談をいただきました。お子さんの運動会や卒園式の様子をハンディカムで撮影し、その映像をブルーレイレコーダーに取り込んで、大切に保存されていたとのことでした。

日々の暮らしの中で撮りためた行事の映像は、後からゆっくり見返せることを前提に保管されているぶん、突然見られなくなったときの戸惑いは大きかったといいます。運動会や卒園式のたびに撮影した映像を、レコーダーの中にひとつずつ積み重ねるように保存されていたそうで、その中には今となっては撮り直しのきかない瞬間が数多く含まれていました。

お子さんが小さかった頃の行事は、それぞれが一度きりの出来事であり、同じ場面を再び撮影することはできません。だからこそ、映像が見られなくなったと分かった瞬間のお気持ちは、お電話越しにも当社へ強く伝わってきました。

普段はスマートフォンで写真を撮ることが多いというお母様にとって、ハンディカムでの動画撮影は運動会や卒園式など特別な行事の時だけにおこなう、特別な習慣だったそうです。だからこそ、その中に収められた映像には、ふだんの写真とはまた違う重みがあったといいます。

ブルーレイレコーダーの表示窓に見慣れないエラー表示

ある日、いつものようにブルーレイレコーダーの電源を入れたところ、本体前面の表示窓に見慣れない英字のエラー表示が浮かび、テレビの画面には何も映らない状態になってしまいました。

何度か電源を入れ直してみても状況は変わらず、リモコンの操作もいっさい受け付けなくなっていたとのことです。これ以上ご自身で電源の入り切りを重ねると状態がさらに悪化するかもしれないという不安から当社へご相談くださり、ご来店の上お持ち込みいただいて、その場で検査をおこなう流れとなりました。

原因はハードディスクに発生した不良セクタでした

ブルーレイレコーダー故障から運動会動画データ復旧成功-札幌PCデータ復旧堂

ご来店いただいた際、当社でお預かりしたのはブルーレイレコーダー本体でしたが、検査の対象となるのは内部のハードディスクのみです。レコーダー本体からハードディスクを取り出し当社の環境で検査をおこなったところ、取り出したハードディスクはSeagate製のもので、ディスク表面の傷や読み取りエラーを示す異常(不良セクタ)がいくつか発生していることが確認できました。

検査結果と見積り金額をご説明したところ、お母様はレコーダー本体の修理までは求めておらず、動画さえ取り出せればそれで十分だとおっしゃっており、ハードディスクを対象とした検査・データ復旧というご説明にも迷わずご納得いただけ、正式にデータ復旧作業のご依頼をいただいたのち、実際のデータ復旧作業に入りました。不良セクタが発生している場合、ディスクを読み込む磁気ヘッドが不具合を抱えているケースも多いのですが、今回は磁気ヘッドは読み込みをおこなうことができる状況でしたので、ハードディスクを分解して開封するのではなく、不良セクタが発生している部分を避けながら、正常に読み取れる部分の情報だけを別の媒体へ移植する専用の方法を用いて、データを取り出していきました。

録画番組とハンディカム動画で分かれたデータ復旧の明暗

取り出したデータを確認していく中で、レコーダーにはお子さんの行事を撮影した動画のほかに、地上デジタル放送をそのまま録画したテレビ番組のデータも一部保存されていることが分かりました。

よくあるご相談内容に「録画したデータをデータ復旧してほしい」というものがあるのですが、テレビ番組の録画データは、著作権を保護する仕組みによって、録画をおこなったレコーダー本体に紐づけられる形で暗号化して保存されています。そのため、データそのものを取り出すことができたとしても、録画をおこなった機器以外の環境で再び視聴できる状態に戻すことは技術的にも法律上も認められておらず、当社でもこうした著作権保護に関わる制限を回避するような作業は一切おこなっておりません。

一方で、ハンディカムで撮影しブルーレイレコーダーに取り込んで保存されていた動画については、こうした著作権保護の対象にはあたらないため、通常のデータとして問題なくデータ復旧することができました。一部のタイトルには再生時に映像の乱れが見られたものの、お子さんの運動会や卒園式など、特に大切にされていた動画については、無事に内容を確認していただくことができました。

取り出したデータは、元のレコーダーへは戻せない状態のため、別の媒体へ保存する形でお渡ししました。お渡しの際、お母様は当時の映像が残っていたことに何度も安堵の言葉を口にされ、お子さんの映像さえ無事であれば十分ですと、ほっとされたご様子でした。

もし同じようにレコーダーの表示窓に見慣れない表示が出た場合、繰り返し電源を入れ直す行為は、状態をさらに複雑にしてしまうことがあります。中に保存されている映像が撮影したものなのか、録画したものなのかによって、その後できることが変わってくるという点も、知っておいていただけると安心につながるかと思います。

万が一、同じような状況になった場合は、ブルーレイレコーダーやハードディスクへの通電を何度も繰り返さないようにしていただき、「お持ち込みご予約」ページまたは「郵送・宅配便データ復旧」ページからお申し込みください。また、検査のお申込前に不明な点があれば、「なんでも相談室」からご相談ください。

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