外付けHDDが開かなくなり市販の復旧ソフトを試したお父さんが

先日、札幌市内にお住まいのお父様から、お問い合わせをいただきました。お子様が生まれてからの写真を、ずっと外付けハードディスクに保存されていたとのことで、ある日パソコンにつないでみると、ディスク自体は認識するのに中身のフォルダを開くことができなくなっていたそうです。

写真は日々の暮らしの中で撮りためたもので、バックアップは取っていなかったとのことでした。お子様の成長記録は後から撮り直すことができない一枚一枚であり、お電話の様子からもその大切さがひしひしと伝わってきました。

まずはご自身で何とかできないかと考え、インターネットで見つけた市販のデータ復旧ソフトを購入し、パソコンにインストールして復旧作業を試みられたそうです。専門業者に頼む前に、自分でできることを試してみたいというお気持ちは、ご相談をいただく中でとても多くの方から伺うものです。

復旧できたはずの写真がすべて開けなくなっていた理由

市販のデータ復旧ソフトが外付けHDDの写真をさらに壊した事例|札幌PCデータ復旧堂

ソフトを使って読み取りを進めたところ、フォルダの中に写真らしきファイルが次々と表示されたそうです。お父様は「これで大丈夫だ」と安心し、表示された写真データを別の外付けハードディスクへコピーして保存されました。

ところが、保存し終えてから改めて写真を開こうとすると、どのファイルもプレビューが表示されず、開くことができない状態になっていたとのことでした。何度パソコンを再起動しても、状況は変わらなかったそうです。

ここで起きていたのは、コピー先での問題ではなく、コピー元である外付けハードディスクの中で、すでに情報が書き換わってしまっていたという状態でした。市販の復旧ソフトの中には、元の情報を読み取りながら、その動作と同時に元のディスク内の情報を改変してしまうものが存在します。今回のケースも、復旧をおこなった時点でデータが壊れてしまい、壊れた状態のまま別のハードディスクへ保存されたと考えられます。

市販の復旧ソフトと専門の復旧プログラムの決定的な違い

パソコン修理とデータ復旧は、別の技術領域です。市販のソフトウェアの中には、データを取り出すことだけを目的として作られており、元の情報をそのままの状態で保持しながら読み取るという設計になっていないものが少なくありません。結果として、読み取りの過程そのものが、写真や動画の情報を静かに書き換えて破壊してしまうことがあります。

これに対して、専門の復旧プログラムでは、元の情報を一切改変することなく取り出すための技術が使われています。読み取りと同時に情報を書き換えてしまうか、それとも情報をそのまま保ちながら取り出すことができるか、この違いが、復旧できる情報の量を大きく左右します。今回のご相談も、まさにこの違いが結果を分けたケースでした。

見た目には同じ「データ復旧ソフト」という言葉でも、内側でおこなわれている処理はまったく別物です。一度でも元の情報が書き換わってしまうと、後からどれだけ丁寧に作業をおこなっても、失われた部分を完全に取り戻すことは難しくなります。だからこそ、最初に何を使って読み取るかという選択そのものが、結果を大きく左右することになります。

わずかに残った情報から札幌PCデータ復旧堂が写真を取り戻すまで

お父様にはお持ち込みいただき、その場でハードディスクの状態を確認しました。すでに市販の復旧ソフトによって情報の改変が進んでしまっている状態でしたが、当社では専門の復旧プログラムを用いて、まだ書き換えられずに残っていた情報の痕跡を取得し、復旧していきました。

作業を進める中で、当初お父様が確認できていた枚数よりはかなり少ないものの、確かにお子様の写真が少しずつ姿を現しました。生まれた頃の表情や、成長の節目の一場面など、二度と撮り直すことができない瞬間が、画面の中に戻ってきた瞬間でした。

お父様には、市販の復旧ソフトによる読み取り作業そのものが、元の写真データの情報を書き換えてしまっていた経緯もあわせてお伝えしました。それでも写真が戻ってきたことに、お父様は何度も安堵の言葉を口にされていました。当社としても、この状態から一部でも戻せたことは、決して当たり前ではないと感じた案件でした。

市販の復旧ソフト自体が悪いというわけではありません。ただ、ソフトによっては、元の情報をそのまま保つことよりも、とにかく何かを表示させることを優先した設計になっているものがあり、その動作が結果的に情報を書き換えてしまうことがあります。今回のように、復旧作業で見つかったファイルが、名前は写真の形式であったにもかかわらず、最初からプレビューが一切表示されない状態になっているという流れは、当社がこれまでお伺いしてきたご相談の中でも、決して珍しいものではありませんでした。

ハードディスクやUSBメモリが開けなくなったとき、まずご自身で何とかしたいと思うお気持ちはよくわかります。ただ、市販のソフトウェアでの読み取り作業は、状態によっては元の情報そのものを書き換えてしまう可能性があります。万が一、同じような状況になった場合は、すぐに媒体の使用をやめてください。「お持ち込みご予約」ページまたは「郵送・宅配便データ復旧」ページからお申し込みください。また、検査のお申込前に不明な点があれば、「なんでも相談室」からご相談ください。

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